稟議申請などで用いられる承認ワークフローにおける項目の制御を「状況による制御」機能を用いて実現します。
当ページでの説明は、承認欄の項目について起票後は「非表示」、申請後は「入力必須」、承認/否認後は「読取専用」、保留後はレコードが読取専用となるように設定しています。
状況による制御の設定方法は「テーブルの管理:状況による制御」をご参照ください。
「プロセス」機能と組み合わせて、承認ワークフローを作成します。処理のフローとしては以下となります。
- 申請者がタイトル、起案日、申請者、金額、起案理由を入力してレコードを作成(起票)します。
- 申請者が申請ボタンを押下してレコードを更新(申請)します。
- 承認者が承認区分より「承認」または「否認」を選択、承認日、承認者を入力、承認/否認ボタンを押下してレコードを更新(承認/否認)します。
- 承認者が保留とする場合は保留ボタンを押下してレコードを更新(保留)します。
テーブルの作成
「状況による制御」設定に必要なテーブル設定を行います。
エディタの設定
項目(表示名) | 利用項目 | 設定内容/説明 |
---|---|---|
起案日 | 日付A | エディタの設定で「入力必須」とします |
申請者 | 担当者 | エディタの設定で「入力必須」とします |
ステータス | 状況 |
エディタの設定で「選択肢一覧」に”起票,申請,承認/否認,保留”を設定、規定値を”起票”とし、「読取専用」に設定します(※1) |
金額 | 数値A | エディタの設定で「書式」を”通貨”に設定し、「フィルタ」タブの詳細設定で「モード選択」を”範囲指定”に設定します |
起案理由 | 説明A | エディタの設定で「入力必須」とします |
添付資料 | 添付ファイルA | 任意での入力項目(デフォルトの設定)とします |
承認区分 | 分類A | エディタの設定で「選択肢一覧」に”承認,否認,保留”を設定します 「状況による制御」で起票後は「非表示」、申請後は「入力必須」、承認/否認後は「読取専用」とします |
承認日 | 日付B | 「状況による制御」で起票後は「非表示」、申請後は「入力必須」、承認/否認後は「読取専用」とします |
承認者 | 分類B | エディタの設定で「選択肢一覧」に[[Users]]を設定します 「状況による制御」で起票後は「非表示」、申請後は「入力必須」、承認/否認後は「読取専用」とします |
(※1)選択肢一覧の設定例は以下のとおりです。
100,起票,起,status-new
200,申請,申,status-inprogress
900,承認/否認,承,status-closed
910,保留,留,status-rejected
状況による制御の設定
以下のとおり、4つの「状況による制御」を設定します。
①起票後:承認区分、承認日、承認者を非表示にする
②申請後:承認区分、承認日、承認者を入力必須にする
③承認/否認後:承認区分、承認日、承認者を読取専用にする
④保留後:保留の場合はレコードを読取専用にする
稟議申請の流れ
- 稟議申請を作成(ステータス:起票)
- 申請者が申請プロセスを実施(ステータス:起票→申請)
- 承認者が承認/否認プロセスを実施(ステータス 申請→承認/否認)
- 承認者が保留プロセスを実施(ステータス 申請→承認)
<起票時(新規作成時)>
①起票後:承認区分、承認日、承認者を非表示にする
「状況による制御」の設定でステータスが「起票」の場合は承認欄の各項目が「非表示」となります。入力が必要な項目のみを表示し、承認欄の誤った入力を防止することができます。
<詳細設定画面:承認区分、承認日、承認者を選択し「非表示」に設定>
<設定後の入力画面:承認区分、承認日、承認者が非表示になります>
<申請後>
②申請後:承認区分、承認日、承認者を入力必須にする
「状況による制御」の設定でステータスが「申請」の場合は承認欄の各項目が「入力必須」となります。承認欄の入力漏れを防止することができます。
<詳細設定画面:承認区分、承認日、承認者を選択し「入力必須」に設定>
<設定後の入力画面:承認区分、承認日、承認者が表示され、入力必須になります>
<承認/否認後>
③承認/否認後:承認区分、承認日、承認者を読取専用にする
「状況による制御」の設定でステータスが「承認/否認」の場合は承認欄の各項目が「読取専用」となります。承認欄の誤った更新を防止することができます。
<詳細設定画面:承認区分、承認日、承認者を選択し「読取専用」に設定>
<設定後の入力画面:承認区分、承認日、承認者が表示され、読取専用になります>
<保留後>
④保留後:保留の場合はレコードを読取専用にする
「状況による制御」の設定でステータスが「保留」の場合はレコードが読取専用となります。保留後のレコード更新を防止することができます。
<詳細設定画面:レコードの制御を「読取専用」に設定>
<設定後の入力画面:ステータスが「保留」の場合はレコードが読取専用となります>